こんにちはトラ次郎です。
今日は「カレーの具材を炒める理由」についてお送りします。
カレーを作る時って、お肉とか野菜をに最初に炒めますよね?
でもあれって、本当に意味があるんでしょうか…
「日本人の常識」みたいな感じで、みんな自動的に具材を炒めていますけど。
カレーの具材を炒める理由は・・・
- 具材の味を凝縮させるため
- 野菜の煮崩れを防ぐため
- 香ばしい風味を出すため
と言われています。
まったく、良い事づくめじゃないですか!
しかし、本当はどうなのか?
ひと手間かけるほどの違いは出るのか?
そこで今回は「炒めアリ」「炒め無ナシ」の2種類のカレーを作って食べ比べてみました。
実際に美味しいカレーはどちらか?
ちょっと見てみましょう・・・
炒めるカレーの具材は?
さて、こちらが具材を下ごしらえした状態。
材料的には・・・
- 肉
- 玉ねぎ
- 人参
- じゃがいも
といった感じで、ごく普通のラインナップ。
いまさら紹介するまでもないかも?
今回使用したカレールーはSBの「おいしさギューッととけ込むカレー辛口」。
こちらもごく普通な感じです。
作り方
今回のカレー作り方は、基本的にカレールーの裏書き通りに作り・・・
2種類の違いは、具材を「炒める」「炒めない」かの違いのみ。
ちなみに、これは片方の具材を炒めた時の画像。
ぱっと見、色や具材のボリュームが違いますよね。
これが、味にどう影響するのか気になるところ。
んで、こちらが出来上がりの画像。
さて、どうでしょうか?
画像で「炒めあり」と「炒めなし」の違いが分かりますか?(左炒めナシ・右炒めアリ)
たぶん、超分かりづらいと思います。
肉眼で見ても、目印をつけないと判別出来ません。
よく見ると具材を炒めた方が、玉ねぎが少しくたっとしてるかな…って感じ。
味の感想
いよいよ食べ比べです。
念のため、双方の味が混じらないようにスプーンも2つ用意しました。
そして、右のカレーと左のカレーを交互に食べます。
すると、なんだか同じカレーを連続して食べているみたい…
再び繰り返して2つカレーを食べ比べながら、カレーにつけた目印を確認します。
んで、何度も食べると、若干味の違いが分かってきたぞ!
まず「炒めあり」のカレーは、野菜の甘みが出て味にコクがある。
風味に厚みがある気がします。
続いて「炒め無し」のカレーは、甘さ抑えめでスパイシーさを感じます。
若干素朴な感じの味かな?
そこで「やっぱ、具材を炒めると味に違いが出るよ!」と言いたいところですが・・・本音は、それじゃないです。
微妙な違い?
基本的に、2つにカレーはほぼ同じ味。
「違い」と言うほどの差はないです。
全体のうち99%くらいは一緒の味だと思うし、細かな違いは「誤差の範囲」と言ってもいいでしょう 。
例えば炒めた具材の方の鶏肉は、ほんの少しプリプリしてる感じがします。
でもそれって、 肉の部位や切り方でも変わってきますからね。
炒めたからプリプリするかどうかは、何度も実験しないと自信を持って言えないところがあります。
もちろん「やっぱカレーの具材は炒めなきゃダメでしょ」って考える人も多いでしょう。
ただ今回、僕が作ったカレーにおいては・・・
大して変わんな~い
というのが素直な印象。
カレーを作る前は
- 鍋の形状(加熱温度の伝わり方)や
- 野菜の水分量(炒めた方が水分が抜ける)
などの影響で味が変わるかな?と思いましたが…
それは、大した問題じゃない感じ。
火加減や水加減を調整して「なるべく平等」にすれば、味に違いは出ない感じでした。
(※野菜が多めだったら水の量を微調整します)
なので、もしお家のカレーで具材を炒めるのを忘れたとしても、ガッカリする事はないですよ~
その他の手順が間違っていなければ 、確実に美味しいカレーになります。
あと、具材を炒めないとカレーが薄くなるのは、炒めの問題じゃなくて野菜の水分が関係してますね。
心配な人は、カレールーを入れる前に野菜の煮汁をボウルに少し取り分けて…カレーが濃かったら煮汁で調整すると、ドンピシャにハマります!
じゃがいもの煮崩れは?
さて、具材の炒め加減を比較するために、2種類のカレー作ってみたワケですが・・・
「どっちも同じ」じゃ比べた意味がないですよね。
そこで、後日それぞれの具材を炒め直して試食してみました。
すると、いろんな違いが発見出来ましたよ~
じゃがいも
「カレーのじゃがいもは炒めると、煮崩れしにくい」というお話は有名ですよね。
でもそれって、軽く炒めたくらいじゃあまり変わらない気がしました。
なので「油多め」で「時間をかけて表面がコンガリ」するまで炒めてみると!
二日目のカレーでもこの形↓
ま、この写真はうまくいった方のじゃがいもですが…
炒めないじゃがいもの方は、平均して煮崩れやすい感じでしたね。
煮崩れ防止のために「じゃがいもがコンガリするまで炒める」のってチョットめんどいんですが、一定の効果は表れます。(完璧に崩れないワケじゃないですね~)
玉ねぎ
「玉ねぎを飴色になるまで炒めるとカレーが美味しくなる」っていう伝説があります。
でも、それって「飴色じゃなくても全然OK」みたいな噂も聞いたことあるし、どっちかな?
そこで「自家製の飴色玉ねぎ」と「普通に炒めた玉ねぎ」でカレーを作って試食してみると…
「飴色玉ねぎ」の方がカレーに濃厚さが増しコクが出ました!
しかし「全体的な味は95%同じ」って感じでしたね~
つまり「それほど変わらないな~」っていうのが素直な印象。
ただ、コクのあるカレーが好きな人だったら「こだわりのひと手間」としてはオススメです。
ちなみに、コクを狙って飴色玉ねぎを入れ過ぎると、味がくどい感じになるかも知れません。
逆に「さわやかな辛さ」がお好みだったら、玉ねぎは炒めない方がスッキリした味になります。
いずれにしても、ちょっとした違いになると思いますが…
肉の匂い
カレーを作る時に肉を炒めるのは「肉の生臭さを消す」という意味もあります。
しかし「軽く肉を炒めた」くらいじゃ、意外と匂いが残っちゃうんですよね。
そこで、強火で表面がカリカリするまで炒めると、肉の匂いが和らぎました。
肉の匂いはいくらか残るんですが、焦げ目の香ばしさで肉臭を忘れます。
これは、匂いの強い肉ほど効果が出やすいかも?
輸入系のモモ肉とか。
ただ、肉をガンガン炒めたからって、カレーを一口食べた瞬間「お!これは肉炒めたな」って分かるレベルじゃないと思います。
肉そのものを食べて「肉の匂いが少し違うかな?」って感じ。
ちなみに、肉臭を消すために肉を炒める場合は「肉だけ」で炒めた方がいいですね。
肉をコンガリ炒めたいのに、他の野菜が入っているとジャマになりますから。